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堆磁-神農巌先生の青磁の世界-

2014.04.17
春がきたと思ったら、若干汗ばむような陽気に…となれば清涼感たっぷりの青磁、白磁の出番!今週の画廊では、神農巌陶展を開催しております

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こちらは「堆磁皿」…堆磁というのは先生の造語であり、先生が独自に編み出された技法です。磁器生地を泥漿にしたものを、筆でなでて盛り上げる技法磁器の組成粒子が細かいため、いっぺんに厚く塗ると切れたり、剥離したりしてしまいます。そのため、薄く何度も筆を重ねては乾かしを繰り返されます。大作になるとその回数なんと、30〜40回とても根気のいる作業…そして、装飾技法に留まらず、造形へと進化していくところが先生の堆磁の魅力です!

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こちらは「堆磁釉彩盒子」という作品…凛とした青磁に優しい彩色で、思わず蓋を開けてみたくなる作品です。もともとはこういった草花紋を釉薬の色の違いで表現していた先生。しかしある時稜線を際立たせたいと思われ、そのためには線をもりあげることが必要だと、修業時代のある経験がひらめきます。青磁は生地の時に実は欠けが生じやすく、先生は欠けたところに同じ生地を筆でもりあげて、修正する役割を修行時代の先生は担ってらしたんだそう…そんな時に「どこまでもりあげることができるのか…」なんて考えてらしたことが頭をよぎり、堆磁という技法が生まれます陶器なら、よりを作ってのせることもできるけど、磁器は粘土質でないために、それではくっつかない…磁器という素材のもたらす限定的な条件の中で生まれてきた特異な表現です!

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こちらは「堆磁壷」…よく見るこの壷の形、縄文時代からある形です。当時は女性がやきものを作っており、大事な穀物などを蓄える形として本能的に女性が作ったのがこの、子宮の形…高貴な色として伝わってきた青磁の色に女性の神秘を重ねて、女性へのオマージュが形となっています。そして、水・静脈・動脈・DNAの螺旋の形といった生命の根源をラインに重ねていらっしゃいます

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こちらは青磁と神代欅のコンビネーションが心地良い、「堆磁水指」…くびれた形は私のウエスト…とまたまた勘違いの美ギナーA先生に制作以外のときはどんなことをされているのか伺うと…「呑んでます」と、イケメン台無しのお返事が…作品のイメージはどういったところから生まれてくるのかを伺うと…制作のフィールドが大切と、先生、イケメン顔に戻ってくださいました先生は窯を琵琶湖の西側に構えていらっしゃいます。毎日琵琶湖を見下ろしながら、琵琶湖の水の色、水のライン、空の色、風を感じていらっしゃいます。感じながらも常にイメージを形にすることを意識しているんだそうです。常に考えていないと、そこから何かをひきだして形にすることはできないとおっしゃいます。

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こちらは自称呑んべえの先生が作られた盃…堆磁から成る流れるようなフォルムを手の中で感じていただけます

今注目度No.1の近畿大学の経済学部ご出身の先生…陶芸との出会いはなんと、大学の陶芸クラブ(因みに三原研先生も同じ陶芸クラブのご出身)そこで、土を触った瞬間、「これだ〜!」と思われ、そこからは行動あるのみ…京都でやきものの勉強をされます。そして安宅コレクションを目にされ、青磁にグッと惹きつけられ、釉薬の研究などに励まれたそうです。中国の宋の時代に皇帝を魅了し、高貴な色とされてきた青磁、白磁の美しさを、「今のわたしなりの表現で伝えたい」とおっしゃる先生の個展…独特のラインが生みだすフォルムが神秘性を宿し、水を感じさせてくれます!ぜひ、お立ち寄りください

 堆磁 神農巌陶展
2014年
4月16日(水)→22日(火)
最終日は午後4時閉場。

<略歴>
1957年 京都府に生まれる
1980年 近畿大学卒業
1981年 京都市立工業試験場窯業本科修了
1982年 京都府立陶工職業訓練校形成科卒業
1983年 京都市立工業試験場窯業専攻科修了
      京都清水焼窯元にて修業
1987年 滋賀県大津市にて築窯独立
2010年 京都市立芸術大学工芸科 非常勤講師(〜13)
2012年 紫綬褒章受章
      綾部市篤志者受章
      大津市文化特別賞受賞
2013年 第23回秀明文化賞受賞
現在  滋賀県指定無形文化財保持者
     日本工芸会理事

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大阪店6階西ゾーン 美術画廊
直通電話 06−6631−6382
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