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話を聞いてくれそうな彫刻…吉野毅展が始まりました!

2014.12.11
 師走に入ってバタバタ…いつも以上に手足を動かして仕事をしている美ギナーでありますそんな美ギナ-も、今週は見守られてる感たっぷり…

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画廊では3回目となります、吉野 毅展が始まりました!もともと絵を描くのが好きで、勉強が嫌いだったとおっしゃる先生…彫刻家を意識したきっかけは、高校時代、美術の先生に連れて行かれた日本橋タカシマヤ…そこでは現代イタリア彫刻展が開催されており、ブロンズ自体が生きものということを感じたことだそうです学生時代はヨーロッパ彫刻のコピーの石膏像を見て、それを模作するのだから、現代イタリア彫刻の影響は受けて当たり前…でも、1970年イタリアに渡ると、その彫刻の様式を真似していては駄目だと気つ゛かされます。様式は風土から生まれるもの…そんな思いが逆に先生を奈良へと赴かせます!暗いお堂を入っていくと、姿を現す仏像の数々…そこで、先生が気がつかれたこと…仏像は自分から語りかけてはこない、色々な心理状態の人々を全て受け入れる形、つまり聞き上手な姿であるということ。そして、この仏像のフォルムに現代女性をくみこめないかという先生の模索が始まります古代ギリシャのアルカイク、ヘレニズム文化は日本の飛鳥、天平文化と通ずるものがある、それはそのモノのほうが主張してこないこと…画廊で感じた見守られている感の謎がとけます!こちらは「陵」という作品…「真ん中の線がミソなんだよ!」、と先生…そして横から見ると…

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仏像の立ち姿と重なってきます。天女が降りてきて、地に足をつけるふわっとした感じ…それは百済観音を360度から見た時に感じたものと、先生…。

先生のブロンズ作品は表面の仕上がりが独特…。鋳型から抜いてからブロンズ加工をするのではなく、そこからさらに削ったり、磨いたり…なんでも図録と実際に会場に並んだ作品が全然違ったこともあったとか

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粘土の情感、亀裂の入った偶然の魅力を活かしつつ、これが勝ちすぎると彫刻のフォルムが弱くなるので、バランスを見極めながら磨いたり、削ったり…こちらの「望 その2」…お顔はリューターで削り、印象をぼかして、額の陰が絶妙な緊張感を醸しだしています。

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「土の感触って心をほっとさせてくれる」と、テラコッタも製作されている先生…よくある赤い土ではなく白いものを好んで使われています。土の厚みによって焼成した時の収縮度が違うので、制作はブロンズより難しいようです。こちらは「情景 C」…時間の経過を感じさせる面白い作品…しかも…

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長い時の経過に疲れたとき用にと、こんな見えないところにイスまで配してあります憎い!

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こちらは「想 I」という作品…素材とは裏腹に、柔らかさ、軽やかさを感じる作品です。そして、包み込むような愛の香る作品…そんな肩に力を入れて育児をしなくていいんだよと、育児相談にのってくれそうな感じ…

とても気さくにお話くださる先生…小指にお洒落なリングが…藝大時代の同級生でいらした奥様作のものなんだそうお話も多岐に渡り…学生時代にストリップショー好きという噂が教授の耳にまで入り、先生方をご案内されたこともあるそうなまた高校時代のテストの時は答案用紙の名前を記入すると、後ろの席の渡辺君に用紙を渡し、埋めてもらっていたところ、先生に「名前の字と答えの字をもう少しあわせる小技が欲しい」と忠告を受けたこと(先生、渡辺君なくして卒業はできなかったそうです)etc…大先生でありながら面白い話が出てくる、出てくる…

でも最後は真顔で…制作している充実感、これはお金では買えないけど、これがあるからこそ、彫刻を続けられる。夏場の制作はそれこそ過酷…粘土が乾いてしまうので、エアコンや扇風機さえまわせず、蒸し風呂状態…それでも制作する自分があるのは、この充実感に突き動かされているからと、先生…そして、自分の制作に疑問が持てなくなったらおしまいとも…目の前におかしいと思うことがあったら、削ってしまうと、尽きることのない探求と、それを楽しんでいらっしゃることが先生の血肉となっているのを感じた美ギナーでありました!そんな先生は13日(土)の夕刻から再度画廊にお越しください、14日(日)も会場にいらっしゃるとのことぜひ、お立ち寄りください


 吉野 毅展2014年
12月10日(水)→16日(火)
最終日は午後4時閉場。

<略歴>
1943年 千葉県長生群陸沢町に生まれる
1967年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
      安宅賞、サロン・ド・プランタン賞受賞
1968年 二科展初出品、特選受賞、以後毎回出品(東京都美術館、国立新美術館)
1969年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
1982年 二科展、ローマ賞受賞
1985年 二科展、会員努力賞受賞
1999年 具象彫刻の現在展(高島屋日本橋)
2001年 テラコッタによる個展(高島屋日本橋)
2003年 第88回二科展、文部科学大臣賞受賞
2006年 個展(高島屋日本橋/大阪)
2009年 テラコッタによる個展(高島屋日本橋/大阪)
2012年 平成23年度 日本藝術院賞受賞
2014年 個展(高島屋日本橋/大阪)
現在   二科会会員、多摩美術大学客員教授

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大阪店6階西ゾーン 美術画廊
直通電話 06−6631−6382
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