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「上山 明子 乾漆彫刻展」開催中です!

2019.02.21
皆様こんにちは、美ギナー おもち です。

2月20日~現在開催中の
「上山明子 乾漆彫刻展」のご案内をさせていただきます。
この度は、名古屋市芸術賞受賞を記念しての開催となります。




こちらが上山明子先生です。
花が咲くような笑顔で撮影♪

後ろの「蓮ーしあわせな時間ー」は、母子が穏やかな表情で浮かんでいる様子を表現されています。
ご自身の子育ての思い出から、
「仕事や子育てなど、女性特有の困難があるなかで、
子どもとのしあわせな気持ちがあった時期を思いだしていただけるように…」
との祈りを込めて制作されました。

じっくり眺めていると、やさしい気持ちにさせてくれます。

「木でできているの?重いの?」とよくご質問をいただきますが、
こちらは漆と麻布で作られており、中は空洞になっていて軽いそうです。



色を多く用いながらも、それぞれが調和しながら優しい空気をまとった作品たちが並んでいます。

2001年 愛知県立芸術大学大学院 美術研究科 彫刻専攻 修士を修了後、
2012年に東京藝術大学大学院 美術研究科芸術学専攻 美術教育研究生を修了されました。

愛知県立芸術大学では、在学中から人体像の乾漆素材による表現を研究されていたそうです。

「漆は湿度がないと乾かない上に、早く乾くと色がくすんでしまう繊細な素材です。
奥深く、扱いは難しいのですが、東洋独自の魅力と可能性があります。」
と、素材の難しさを語ってくださいました。

技法もさまざまで、長い歴史のなかで確立されてきたもの、石膏を用いた西洋の技法を取り入れたものなどが挙げられます。
それでは、大きく分けて三つある技法を実際の作品で観ていきましょう~




「青からはじまる静かな力」脱活乾漆

まず一つ目、脱活乾漆技法は天平時代に中国大陸から伝えられ、
麻布と漆で作られており軽量であることが特徴です。





「sasayuri」 木心乾漆




「蓮」木心乾漆

次に、木心乾漆技法は一木造で大まかな形をノミで彫り上げたのち、細部を木屎漆で形作る技法です。
こちらでご紹介している作品は、木彫したのち錆漆(漆と砥の粉、顔料を練ったもの)を塗ってあります。
「蓮」の上の朝つゆは、錫粉(すずふん)を蒔(ま)いています。




「桃の花」木心乾漆
影まで美しいこちら…
お節句に合わせて、季節の取り合わせにぜひオススメです!
枯れることのない桃の枝はいかかでしょうか♪





左「赤 蓮の子(女)」
右「赤 蓮の子(男)」 どちらも現代乾漆

そして最後に、現代乾漆技法は、明治以降の石膏を使った型取り技法(西洋由来)と、古来の漆を用いた技法との融合です。
とはいえ、最後に石膏型を割り出すので、重みはありません。


これらの技法を用いて表現の幅を広げていらっしゃるのは、
仏像の保存修復に携わられた経験から、古典彫刻を学ばれた事が影響しているそうです。
金継ぎの技法も、その経験ならではです。
古い木材を活かした作品たちも数点出品してくださっていますが、仏像の台座であったものも!
なんともいえない深い色合いで、経年変化の味わいを感じていただけます。

たくさんの技法からご自身が表現したい造形や質感を選ぶのが、乾漆彫刻の醍醐味だと語ってくださいました。

たとえば、衣服の流れるような線や、子どものふくよかな顔立ちのふくらみなどに最も適しているのが
粘土を用いて上に麻布を貼りこんで作られる脱活乾漆技法だそうです。
栗きんとん(あの、お菓子の!)を例に説明してくださったので、美ギナーにもとってもわかりやすく、
それゆえの難しさも感じられました。

上山先生は、毎日在廊くださいます。
技法のことなど、うかがっているとワクワクします。
作品をご覧いただき、画廊であたたかい気持ちになってください♪



上山明子 乾漆彫刻展
2019年2月20日(水)~2月26日(火)
最終日は午後4時閉場
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大阪店6階西ゾーン ギャラリーNEXT
直通電話 06−6631−6382
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