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久野 和洋展 KUNO KAZUHIRO

2020.06.11
こんにちは♪
4年ぶり、5回目となる「久野和洋展」のご案内です。
久野先生は、1973年に渡欧され、パリ美術学校に学び、ルーブル美術館にてジョットの
作品の模写を行うなかで油絵の素材と技法の研究をされました。

久野先生の制作の根底には
普通のものを普通に描いて、普通を超えたいという想いがあります。
懐かしく、新しいと感じる作品を目指されています。
奇をてらった新鮮さではなく、普通を突き詰めた先にある普遍につながる高さを求めて取り組まれておられます。



今展では、木々の陰影や微風にゆれる野の花など、生命を愛しみ自然との対話の中から
静かに語りかけてくるような作品を、大作から小品まで新作を一堂に発表。
是非、ご覧くださいませ。




「地の風景・坂の道」 130.3×162.1cm

久野先生の風景作品には、坂道やどこまでも続く道がよく登場します。
坂道には自らを含め、人間の人生そのものを投影しながら描かれるそうです。

美ギナーとしては、鑑賞者が描かれている作品の景色の中に引き込まれ、道の途中に佇みながら過去・未来を感じさせられる作品だと思います。ぜひ風景画をゆったり時間をかけてご覧いただき、時間に想いを馳せてください。





「林檎二個と金柑の花」 33.3×45.5cm

金柑・ざくろ・柚子などの果実、その木の花。身近に咲く、つゆ草などの野の花にも注目されています。
ありふれて見過ごされがちなものに目がいき、それらのものが表現されています。
「木の花の形がシンプルで、実に美しい」とおっしゃっていました。

果実は他にも柿、桃を描かれています。
「果物は一つ一つに個性があり、複雑でおもしろいんです。」と言われます。
また、デッサン(=みつめる心と表現する技量)を大切にしながら、
モチーフと向き合う真摯な姿勢は「描くことで対象と対話をしている」というお言葉にもつながります。

桃、柿、りんごを選ばれる理由は、好物でもあり形が個性的だからだそうです。
久野先生のご自宅に柿、ざくろ、柚子、金柑などの木が植えられていて、
日常的に目にしているもの、身近なものたちを描くようにしているそうです。





「金柑の花と桃」 16.5×17.0cm

紙に描かれた水彩画もございます。
何度も絵具層を重ねて、感覚としてはテンペラ画(古典技法)に近い質感となっています。
桃の甘い香りと、表面のふかふかした肌触りまで感じられ、とってもおいしそうですよ~♪




「地の風景・坂の道」142.0×178.0cm
風景画には、大きな特徴があります。
大作が並ぶ画廊で、お気づきの方もいらっしゃるかもしれません…

その特徴は、雲の無い空の表現なんです!
明日香の空は、古代からかつての歴史上の偉人たちも、同じ空を見上げていたのかもしれない…そう感じながら描かれているそうです。
イタリアでの研修では、空はもっと青く、抜けるように爽やかな色をしていました。
日本の気候はイタリアとは異なり、湿度を含んでいます。
そのやわらかさを表現した青は、やさしく、淡い色をしています。
どこまでも続く、果てしない時の流れを感じられる表現は、懐かしさにつながります。
(写真では美しい色の変化を捉えきれず、悔しい思いをしている美ギナーです)



風景画は、「ありふれた風景の中に宝物がある」という感じ方によって描かれています。
今は奈良県・明日香の風景を主に描くことが多いそうですが、
有名な寺社そのものを描くのではなく、その周りの風景に関心がおありのようです。

もともと学生時代から奈良・京都の寺社や古美術が好きだった先生。
1991年文化庁の研修で訪れたイタリアで描いた風景画が、日本で展覧会をしたとき、お客様に
「自分の住んでいる明日香の風景に似ている」
と言われたのが、日本の風景を描くきっかけだそうです!

「心と周波数が合う」場面から声を掛けられるようにして、結果的に明日香の地を多く描いていらっしゃいます。

実際に自分が歩いて体験し感じた心の中の風景を記録するようにしており、日記のような感覚で、
描いた当時の心境も絵を見ればわかるそうです。

悠久のときを感じる風景画、
日常生活に丁寧に目を向ける大切さに気づかされる静物画、
どちらもぜひじっくりご自身と対話しながらご覧ください♪


久野 和洋 展
2020年6月10日(水)→16日(火)
※最終日は午後4時閉場
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大阪店6階西ゾーン 美術画廊
直通電話 06−6631−6382
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【作家略歴】
1938年 愛知県に生まれる
1965年 武蔵野美術学校(現:武蔵野美術大学)卒業
1973年 武蔵野美術大学の派遣により渡欧。パリに入る(1976年夏帰国)
1991年 文化庁派遣芸術家在外研究員特別派遣でイタリア・フィレンツェに研修滞在(~'92年)
2002年 武蔵野美術大学油絵科教授に着任。
2007年 「髙島屋美術部創設百年記念 現代日本画・洋画 名家百画展」
                    (髙島屋 日本橋・京都・名古屋・大阪・横浜)
2011年 髙島屋創業180周年記念「四つの地面」〈久野和洋・滝沢具幸・土屋禮一・櫃田伸也〉
                               (髙島屋 日本橋・京都・名古屋・大阪)
2016年 「久野和洋展」(髙島屋 日本橋・大阪・横浜・名古屋・京都)
2017年 「髙島屋美術部創設110年記念 microcosmic spirits」
                                (髙島屋 日本橋・京都・大阪・横浜)

※6月13日(土)に予定しておりましたギャラリートークは都合により中止させて
いただきます。ご理解の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

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